「技巧の団」は、京仏具製造などの優れた伝統技術を、新たな付加価値として業際を超えて様々な分野で導入して頂くことを考えています。

技巧の団メンバー

 
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組織構成

MEMBERSHIP

伝統技術者(社)といえば、各々個別に活動しているイメージですが、技巧の団ではクライアント様が求める内容に、技術を持ち寄って総合的に対応することを実現しています。

おそらく寺院用お仏具は、多くの分野の技術者が協力して作り上げていますが、その技術を体系的に把握して、初めて全く新しい分野でも活動ができる様に「京都唯心庵」がプロモートしております。
現実的に伝統技術を導入しようと多くの技術者を探し求めることは、その特性・技量・経験を鑑みないと非常に困難です。クライアント様は、このようなことを実現したい、とご希望をお伝え頂ければ、多くの参画技術を駆使して達成できるように致します。
 

以下に現在の伝統技術者(社)をご紹介しておりますが、常に技巧の団に参画を希望される方々も多く、順次加えていくようにして参ります。

 

仏具木工職

創和工芸 北川正明

松、檜材などを用いて仏具のフォルムを製作する職種である。特徴としてアイテムごとに専門職に別れているところである。本尊を安置する宮殿(くうでん)及び須弥壇(しゅみだん)という本堂で中心的な大型仏具を手掛る工房。また、机などの中型仏具を手がける工房。香炉台のような小型仏具を手掛ける工房と分かれている。特に大型仏具は、専用の杖という物挿を用いて、古建築の木割り法に基づき製作を行う。よって設計図はない。通常仏具は、次工程に漆塗りがある。その塗装厚を見込みクリアランを取って製作するのは長年従事している経験による物が必要である。技巧の団の木地製作は従事 30年以上の伝統工芸士が、複数人参画している。
 
 

 
 
 

仏具漆塗り職

(有)Nao漆工房 小畑直樹

天然精製漆を用いて塗装を行う。漆塗りの工程は、数十工程もある。 まず、塗装対象に下地(肉付け)を行い、平面化を行う。その完成した下地に漆を幾回も塗り重ね仕上げていく。黒、朱、うるみ(茶)など多くの色漆を施主の希望により使い分けていく。また、漆独特の輝き艶を出すために蝋色という漆の研磨技術が独立工程として存在する。漆独特の艶が表現される様は圧巻である。技巧の団の漆塗りは従事30年以上の 伝統工芸士が複数人参画している。
 
 
 
 

 
 
 

仏具彩色職

彩色の福良 福林良樹

鳥の子紙に飛天などの仏画や幾何学模様を描く。建造物へ直接に彩色を施し本堂の荘厳性を高める彩色技法。また、部材としての彫刻物などに彩色を施し、仏具の仕上げを行う。いずれも天然岩絵具、水干絵具を用いての繊細な仕事である。技巧の団の彩色は従事17年の技術者が参画している。
 
 

 
 

仏具表具職

(株)橋本光巖堂 橋本真次

表具の仕事は、壁面などに和紙や布を張る表具と掛軸などを仕立てる表装という仕事に分かれている。どちらも大切な仕事である。寺院では、壁面の仕上げにこの表具という仕事を多く用いる。幾枚も和紙を重ねて張り下地を作る袋張工法。その上に仕上 紙である鳥の子紙を張り完成となる。鳥の子紙は、純金箔を張った高価な本金紙まである。また、新たな取り組みとして鳥の子紙に本漆を塗った趣ある和紙を提案している。 技巧の団の表具師は従事27年の伝統工芸士が参画している。
 
 
 

 

 仏具彫刻職

木彫刻横大路 横大路智也

伝統彫刻師。頭の中で3Dを描き、お客様のご要望に合わせた木彫刻を行う。最終仕上げに合わせて彫刻材を選定し、彫刻を進める。仏具関係の彫刻を中心に活動をする傍ら、作家として自身のオリジナルデザインによる彫刻も精力的にこなす。
彫刻従事17年の若き職人で、今後の伸びしろが楽しみである。
 
 
 

 

仏具鋳造職

山崎蝋型工芸 山崎誠一

鋳造技術の最高峰である蝋型技法。主に寺院用の花瓶や燭台や香炉を製作。蝋型とは、蜜蝋などを用いて鋳造品のマスターを製作し、その上に土を被せる。その型を高温で焼き上げることにより蝋が溶け消滅する。その隙間に唐金という金属を流し込み成形を行う技術のこと指す。細かな文様や曲線などが表現できる。また、鋳造で最も技術のいる無傷の鋳造品を製作する技術も有している。
また、鋳造仏具に着色を行う着色職と連携して、煮色などの技法を使い、仕上げを行う。鋳造従事28年の職人が参画している。
 
 
 

 

別注家具職

(株)山海木工 山崎秀洋

創業60年の老舗家具工房が技巧の団に参画してくれている。「見えないところこそ丁寧に」を社是とする木工技術集団。異業種とのコラボも積極的に行う。常は、家具製作を行なっているが、仏具業界には納骨壇という室内墓地ユニットを手掛ける。
 
 
 

 

清水焼窯元

(株)奥村企画 奥村謙介

「つながる器」をキーワードに掲げ、同業・異業種・他産地を問わず繋がりを持ちながら、伝統・生産者・消費者の3つの「繋がる」を重視。今こそ日本が世界に誇る伝統のもの作りを行うことをテーマに、京焼・清水焼の窯元が技巧の団に参画。お寺の屋根瓦の再利用に取り組むなどSDGsにも挑戦。創業元年。
 
 
 

 

仏具金箔押し職

北村金箔工房 北村 繁

数ミクロンの厚みの金箔。金箔を貼る接着剤には生漆を使う。この生漆のコントロールが金箔を貼った仕上げに影響を及ぼす熟練の技を必要とする職種である。東本願寺阿弥陀堂、知恩院御影堂、伊勢神宮など著名な社寺仏閣を手掛けてきた金箔師の重鎮 が技巧の団に参画している。金箔張り従事50年。
 
 
 

 

仏具錺金具職

(有)合場金属 合場頼政

銅板に多種のタガネを駆使して、細かな文様を刻む。そして、輪郭をヤスリなどで成形をして製品として整えるのが錺師。銅板を睨むと頭の中には文様の設計図が完成され、あたかも下絵をなぞるかのように彫金を進めていく様は驚きである。仕上げのほとんどは金メッキを施す。技巧の団には錺金具師従事40年の伝統工芸士が参画している。
 
 
 

 

組子細工職

J LIFE gifts 山下りか

飛鳥時代が起源と言われる組子細工は、法隆寺の金堂にあるものが、日本最古の組子細工といわれている。小さな木片を組み付けていくこの技法は、0,1ミリの誤差も許されない繊細な技術である。
釘を使わないため、独特な加工方法の溝や穴を、材料となる木片に施し、小さな木片を組み合わせてできる模様は200種類以上にも及ぶ。
昔から障子や欄間などの建具の装飾として用いられ、使用する木材の特性や癖を熟知していないと、こうした建具にピタリと収まらない。
近年では、組子細工の模様を活かして、照明や置物などの装飾品にも使われる。木の温かみや繊細な模様、光と影が作り出す風情が魅力である。
 
 
 
 

 

金襴

(有)京都唯心庵 山田富美男

経糸と横糸が織りなす絶妙な色調と風合い、大胆かつ繊細な柄。ゆずり継がれ、磨かれ、時代を重ね、丹精に織り上げられた緻密な技巧である。本物だけしか作り出せない、荘厳で奥深い、静寂な美の世界を繰り広げる。近年では環境に配慮し、使用した着物や帯を仏具としてリメイクする要望も増えてきている。
 
 

 

T-project 落合伸彦

畳の世界にも、有職(ゆうそく)造作の世界がある。
ご神体を祭る座具としての「御神台」の他、「拝敷」「膝つき」などがある。紋柄を合わせる技術は、それを経験した者でしか抑えるべきポイントはわからない。その経験は一般の畳を製作する時にも畳単体だけではなく、全体の割り振りなどその仕上りに差が出てくる。
 
 
 
 

 

仏師・彫刻家

伊原栄一

彫刻家。長年、仏師として活躍。昨年より「子供」をテーマに彫刻の幅を広め活動中。この度は、仏像と子供人形を展示をして、人の内面に癒しを訴える。